Bスポット療法
Bスポット療法(上咽頭擦過療法 EAT)
上咽頭とは
上咽頭は鼻の奥の突き当たりで、口蓋垂(のどちんこ)の後上方にあります。
ここは空気の通り道で、ほこりや冷気、ウイルス、細菌などの影響を受けやすく、それらから身体を守る免疫器官としての役割があリ、慢性的に炎症を起こしやすい場所の一つです。
鼻水が喉に流れる慢性副鼻腔炎も、上咽頭炎の原因になります。
また自律神経が近傍を通っているため、炎症があると様々な全身の不調の
原因になる可能性があると考えられています。
Bスポット療法とは
上咽頭に鼻あるいは喉から、1%塩化亜鉛を綿棒で塗る治療です。
保険診療内での治療で、実施時間はおよそ1分です。
通常週に1~2回、全体で10~15回程度が目安ですが、軽い炎症であれば2〜3回で良くなる事も
あります。
治療・処置の後も普段通りに過ごしていただけますし、食事制限も特にありません。
治療中に強い痛みを感じたり、鼻汁や痰に血が継続的に混じったりする場合もあります。
特に炎症が強い患者様ほど痛みも強く出る場合がありますが、炎症が治まるにつれて痛みも徐々に弱くなり
炎症が治まるころにはお薬を塗っても痛みはほとんど無くなります。
BスポットのBは、上咽頭(別名 鼻咽腔 Biinnkuu)の頭文字のBからきています。
その他の適応となる症状
・頭痛
・肩こり
・原因のわからないめまい
・疲労感などの全身の不調
・IgA腎症 掌蹠膿疱症 にも関係しているとの報告もあります。
また新型コロナウイルスの後遺症にBスポット療法を行うことで自律神経を改善させ、これらの後遺症の改善につながるという報告もありました。
ただし、全ての症状が上咽頭炎と関係しているとは言い切れず、またBスポット療法がなぜ疾患に対して有効であるかはまだはっきりしないところがあるため、あくまで補助的な治療法です
現在続けておられる内服やネブライザーなどの治療は、継続していただくことが必要です。